ブログでの発信

著作権は敷居が高いですが、インターネットで情報発信をするかぎり、この「著作権」を無視することはできません。 このブログでは、この著作権について、私が経験したこと、学んだことを、身近な事例で紹介していきたいと思います。

2014年3月11日火曜日

著作権の資格 「ビジネス著作権検定(初級)」 受験体験記 ~効果的な方法と本の紹介

インターネットでブログ・SNSなどで情報発信をするとき、様々な情報を活用したり引用したりすると、”本当にこれって著作権上、大丈夫なの”と心配になることがあり、これまで著作権について本を読みながら勉強してきました。

しかし、他の人から、これは著作権上、問題あるの?ないの?と質問されると、やはり自信がなく、もう少し体系的に勉強しようと、著作権の資格”ビジネス著作権検定(初級)”を受験することにしました。 *無事に2014年2月に合格

今回は、このビジネス著作権検定にチャレンジ経験をもとに、工夫した点、役だった本などを紹介したいと思います。著作権を勉強したい方は、ぜひチャレンジしてみてください。



(注) 「ビジネス著作権検定(上級)」 受験体験記は以下を参照下さい。

 著作権の資格 「ビジネス著作権検定(上級)」 受験体験記 ~効果的な方法と本の紹介
  http://yumepatent.blogspot.com/2015/07/blog-post.html


結果的には、この資格にチャレンジすることで、著作権法を体系的に学ぶことができ、また、情報を活用したり発信したりするインターネット時代に、いかに著作権法が大事か、改めて知ることができたことは大変良かったと感じています。

また、この資格にチャレンジすることで、明確に、どのような場合に著作権上、違反になり、どんな場合に他人の文書などが活用可能かも明確に知ることができたのは良かったと思います。

この”ビジネス著作権検定“、数年前にも取得したいと思い、そのときに問題集を購入しましたが、そのときは、それほど難しいとは感じませんでしたが、今回、受験してみて、問題が難しくなっていることに気づきました。

なお、問題は、正しいもの又は間違っているものを、4つの選択肢から選ぶ問題ですが、これが、なかなか難しいです。曖昧な理解では、なかなか正解になりません。

過去問題を解いたとき、最初は、

 ”たぶん、これが正解。不明確な選択肢があるけど、何故、これが不正解か分からない”

という感じで過去問題を解いていました。しかし、これでは、合格は難しいです。


実は、初級を受験する前に、上級の資格を受験し、1問の差で不合格になりました。このときの、過去問の解き方が、このような曖昧な解き方でした(正直、1問の差で不合格になったときは悔しかったですね)。

過去問題を解くときに、すべての選択肢について、何故、正解なのか、何故、不正解なのかを考えながら解くと良いですね。

そして、分からないときは、テキストで確認するようにすると、過去問題を解くメリットが出てきます。
 


【過去問題を解くときのポイント】

 “選択問題の過去問題を解くときに、各選択肢の正解/不正解の理由を明確にする”  *できれば著作権法を見ながら解いていく

これがいかに大事かを、”ビジネス著作権検定 初級”の問題で説明します。


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例)第30回 ビジネス著作権検定 初級 問題7 

氏名表示権に関する次の記述のうち、誤っているのはどれか。

 絵画の展示会のパンフレットに展示作品リストを記載する際には、原則として既に絵画の著作者として公表されている著作者名を表示すればよい。

 漫画家は、自己の漫画に著作者名としてペンネームを表示することはできない。

 デパートの館内でのBGMとして音楽を流す際に、著作者名として作曲者のアナウンスをしなくても、その作曲者の氏名表示権を侵害しない。

 小説家が作成者として実名での掲載を希望していたにもかかわらず、出版社がペンネームを表示した場合、その小説家の氏名表示権を侵害する。



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例えば、上記のような問題の場合、イが誤りで、解答はイであることが常識的にも分かります。

ただし、”これで、解けた!”と満足せず、では、それ以外のア、ウ、エは何故、正しいのかを考えることが必要です。

  アは著作権法19条2項

  ウは著作権法19条3項で正しく
  エはまさしく氏名表示権の侵害で正しい

このように、すべての選択肢について、何故正しいか、何故誤りかを考えることで、自分の理解力がわかり、応用力もついてきます。


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また、大事なのが、過去問題ばかりに頼らず、テキスト(参考書)で基礎力をしっかり身につけることが大事だと思います。

最初は、早く合格力を身につけようと、テキストをさっと読んだ後、過去問題ばかり解いて、過去問題の正解率をあげようと頑張っていました。

しかし、この過去問題中心の勉強法は、私の経験では、基礎力も応用力も身につかず、過去問題は解けても、実際の試験では問題を解けない事態になります。


テキストと過去問題を使った勉強方法として、以下をお勧めします。

 ① テキストをあっさり読む
 

 ② 過去問題を解く、自分の知識不足を知る
 

 ③ ②の結果で、テキストをしっかり読む
 

 ④ 過去問題を解く、自分の弱点を知る
 

 ⑤ 弱点をテキストで復習する
 

 ⑥ ④・⑤の繰り返し
 


【補足】

なお、著作権の資格については、私の経験でいえば、①ビジネス著作権検定(初級) ②知的財産管理技能士(3級) ③ビジネス著作権検定(上級) ④知的財産管理技能士(2級) の順番でチャレンジすると良いと思います。


【参考書】


1.    「ビジネス著作権検定テキスト初級・上級 (瞬解テキストシリーズ)」(塩島 武徳 (著))

この本は、解説も分かりやすく、章ごとの確認テスト、「初級」「上級」それぞれの分野別過去問題(解答も丁寧)もあり、コンパクトな本なので、使いやすいですね。私は、これをベースに勉強しました。

なお、「著作権法」の条文も掲載されているので、関係する著作権法も確認しながら勉強できます。ただし、過去問題は不足していますので、別途、購入する必要があります。

ビジネス著作権検定テキスト初級・上級 (瞬解テキストシリーズ)

著:塩島 武徳
参考価格:¥2,100
価格:¥2,100
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2.    「ビジネス著作権検定 初級 問題集」(編 著:サーティファイ著作権検定委員会)

過去問題は、この本で充分です。初級の練習問題が85問、過去問題が2回分収録されており、合計145問もあります。また、解説も丁寧で、何故、間違ったかを自分なりに分析できます。

この本は、ビジネス著作権検定を実施しているサーティファイの提供の本なので、その意味でも安心できます。

なお、Amazon含め市販で販売されておらず、下記の「株式会社ウイネット ONLINE SHOP」の「ビジネス著作権検定」の所から購入を申し込みます。*上級も受験する方は、初級・上級合せて購入すると送料が節約できます。

 株式会社ウイネット ONLINE SHOP ~個人向けショッピングサイト~
 https://bookshop.wenet.co.jp/

下記に、この問題集が紹介されています。

 ビジネス著作権検定 公式テキスト・問題集  初級 問題集(サーティファイ)
 http://www.sikaku.info/annai.html#syokyu_mondai


3.    「著作権法入門(2013-2014)」(文化庁編集)

この本は、著作権の本家である文化庁が編集し、著作権情報センターが出版しており、著作権法を正確に分かりやすく紹介しています。著作権の勉強には欠かせない本だと思います。何か悩んだときは、この本の中の、著作権法と解説を読むようにしています。

この本は、著作権法が改正されたときに、必ず、最新版に更新されますので、購入する際は、最近、発行されたものを購入してください。詳しくは、下記で紹介します。


著作権法入門〈2013-2014〉

著:文化庁
参考価格:¥2,300
価格:¥2,300
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4.    「著作権法入門」(島並 良 他 (著))

初級よりも上級の受験時に必要な本です。著作権でのモヤモヤが、かなり晴れる本で、著作権法を解説した本の中では名著だと思います。

ビジネス著作権検定(上級)に不合格になり、今一度、著作権を勉強しようとして、著作権の難しさを改めて感じていたときに、この本を読んで、著作権に関するモヤモヤがかなり晴れました。

初心者には多少分かりづらいと思いますが、もし、著作権で悩む人には、ぜひともお勧めしたい本です。著作権の専門書にしては、310ページとそれほどページ数も多くなく、3千円以下の値段で購入できます。詳しくは、下記で紹介します。

著作権法入門

著:島並 良 , 他
参考価格:¥2,625
価格:¥2,625
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