ブログでの発信

著作権は敷居が高いですが、インターネットで情報発信をするかぎり、この「著作権」を無視することはできません。 このブログでは、この著作権について、私が経験したこと、学んだことを、身近な事例で紹介していきたいと思います。

2016年2月17日水曜日

レシピのネット転載は著作権上はOKだが「モラルの問題」有り、ただし料理の写真の転載は著作権違反!

アイディアは著作権では保護されません。代表的な例が料理のレシピです。

料理の調理法は材料や手順をまとめただけであって、著作権の保護の要件である「作者の思想又は感情を創作的に表現したもので、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」には該当しません。

そのため、料理のレシピを自分のブログなどに転載するのは著作権上はOKで問題ありません。

ただし、レシピに添えられた料理の写真は、無断で転載すると著作権侵害になるので注意が必要です。

なお苦労して考えたレシピーを、あたかも自分が考えたように勝手に公開されると、気持ちが良いものではありませんし、モラルの問題もあります。また、著作権以外に、特許法、商標法、不正競争防止法を侵害する可能性もあるので、注意が必要です(補足1)。

(注)著作権法では、著作物を「思想・感情を創作的に表現したもの」と定義しています。料理のアイデア自体には適用されず、文章で表現したとしても「○分煮る」「焦がさないよう焼く」などの一般的な説明文は、創作性が認められません。


■レシピのネット転載は「モラルの問題」

レシピのネット転載、料理研究家ら困惑 「モラルの問題」 | どうしんウェブ/電子版(暮らし・話題)
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/life-topic/life-topic/1-0234430.html


上記の記事によると、料理教室などで教えたレシピが不特定多数に公開されることに、料理研究家らの間では困惑が広がっているそうです。

レシピは著作権保護の対象にならないケースが多いものの、「許可なく転載するモラルの無さが問題」との指摘も出ているとのこと。


確かに、著作権上、問題がないからと言って、料理教室のレシピを無断でブログなどで紹介し、あたかも自分が考えたレシピのように掲載されると、困ったことになりますね。

ネット上に自分のレシピが公開されたことがある函館の料理研究家は、料理教室の生徒に「ネットに掲載しないで」と要請、レシピを書いた紙にも「無断転載不可」と記すなどの対策を実施しているそうです。

少なくとも、料理教室などのレシピーを掲載する場合は、「載せてもいいですか?」と許可をもらうことが必要ですね。

また、レシピをブログに掲載した場合、「これは・・・料理教室で学んだレシピで、とても美味しいです。ここの料理教室は素晴らしい!」などと宣伝してあげるのも良いですね。

なお、料理本などの編集物の内容や、レシピに添えられた料理の写真は、無断で転載すると著作権侵害になるので、十分注意下さい!




《補足1》レシピーは著作権以外の知的財産権でも保護されている可能性があります!

料理のレシピを「発明」として特許庁に登録している場合には、勝手にこれを使うと特許権侵害となる可能性があります。

さらに、創作料理のメニューなどを商標登録している場合は、これを勝手に使うと商標権侵害とされる可能性もあります。

さらに、公開されていないレシピを「営業秘密」としているケースでは、これを不正取得や不正持ち出しで使うようなことがあれば、不正競争防止法に違反する可能性も出てきます。

このように、著作権以外の知的財産権で保護されているので、注意が必要です。

参考:
料理レシピに「著作権」なかった 「創作料理」も法的に守れない? - BIGLOBEニュース
http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0220/jc_160220_4630092789.html


《補足2》何故、アイデアは著作権では保護されないのか?

良いアイデアならば独占させる代わりに共有させ、そのアイディアで素晴らしい作品が誕生することに期待し、その代わり、生まれた具体的な作品を真似ることは禁止しようというのが、今の著作権のバランスです。

そして、ほとんど世界中の著作権法がこの同じバランスを採用しています。そのため、料理レシピなどのアイデアは、真似ても著作権侵害ではありません。

ただし、せっかく苦労して考えられた料理レシピを無断で活用する場合(特に商用の場合)、モラルの問題は発生すると考えますので、出来るだけ、相手に「利用の許可」をもらう必要があると思います。