ブログでの発信

著作権は敷居が高いですが、インターネットで情報発信をするかぎり、この「著作権」を無視することはできません。 このブログでは、この著作権について、私が経験したこと、学んだことを、身近な事例で紹介していきたいと思います。

2014年2月2日日曜日

音楽CDの使い方、これって違法なの? 日常生活の著作権Q&A

音楽CD、単に音楽を楽しむことは、当然問題はありませんが、著作権上、様々な問題が発生することがあります。以下に、どのような問題が発生するか考えてみます。


問題1: 音楽CDに収録されている曲を、個人で楽しむために自分のデジタルオーディオプレーヤーにコピーして聴く行為・・・さて違法でしょうか?


問題2: 音楽CDに収録されている曲の歌詞を個人のWebサイトに掲載する行為・・・さて違法でしょうか?


問題3: 音楽CDのジャケットのイラストを個人のWebサイトに掲載する行為・・・さて違法でしょうか?


問題4: 音楽CDの中に気に入った曲があったのでコピーして、自分のホームページ上から音楽を流す行為・・・さて違法でしょうか?


問題5: レストランで、適法に購入したCDをCDプレーヤーで再生する行為・・・さて違法でしょうか?



問題1は〇、違法ではありません。

個人で楽しむために、自分のデジタルオーディオプレーヤーに録音する行為は、複製行為に該当しますが、私的使用が目的であり、違法ではありません。


問題2は×、違法です。

ブログなどに歌詞を掲載するのはやめましょう。歌詞には著作権があり、著作権管理団体の許可が必要になります。


問題3は×、違法です。

CDのジャケットをコピーしていますのでレコード製作者の商業用レコードの複製権を侵害し、ホームページに掲載することで自動公衆送信権(送信可能化権)も侵害します。  *ホームページ掲載の情報は、多くの人が見れるので、公衆送信していることになります。


問題4は×、違法です。

これはCDの中の音楽をコピーし、ホームページに掲載することで、私的使用では無くなり、実演家、レコード製作者、作詞家・作曲家の著作権を侵害します。

細かく言うと、ややこしくなりますが、実演家の録音権(著作隣接権)、レコード製作者の複製権(著作隣接権)、 作詞家・作曲家の複製権(著作権)を侵害することになります。さらに、ホームページに公開することで自動公衆送信権(送信可能化権)も侵害します。 このように、CDを不正に利用すると、多くの著作権を侵害することになりますので、要注意ですね。



問題5は×、違法です。 

著作権法 第38条(営利を目的としない上演等)で、「営利を目的とせず、無料の場合」は、上演、演奏、上映、口述、貸与することができますが、レストランでCDを再生する行為は「非営利」の条件をみたしていないので、違法です。



なお、これ以外の音楽CDの利用に関しての著作権上の問題が、以下のホームページで紹介されていますので、参考にしてください。

音楽CDの利用についてQ&A集[インターネット編]
http://www.riaj.or.jp/copyright/music/qa_internet.html



《補足》購入したCDをBGMとして流すと著作権の侵害になります!!

2001年1月に著作権法附則14条が廃止された結果、一般小売店、旅館などでCDやテープなどの録音物をBGMとして使用することにも著作権が及ぶことになりました。この結果、著作権者に無断で使用することは、著作権の侵害にあたり、使用する場合は、音楽著作権を管理しているJASRAC(日本音楽著作権協会)に、著作権使用料を支払わなければならないことになります。


《補足》258の店舗に対して音楽を店のBGMとして使っていたとしてJASRACが民事調停

JASRAC・日本音楽著作権協会が、2015年6月、15の都道府県の美容室や飲食店など258の店舗に対して、CDや音楽プレーヤーに入っている音楽を、勝手に店のBGMとして使っていたとして、簡易裁判所に民事調停を申し立てた。

 くらし☆解説 「店のBGM 使用料がいるの?」 | くらし☆解説 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス
 http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/222072.html

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