著作権ではないのに、著作権の話でよく出てくる言葉が、”肖像権”と”パブリシティー権”です。他人が写った写真や有名人が写った写真を勝手に公開すると、これらの権利を侵害することになるので、要注意です。
著作権法などの法律で規定されていませんが、「人は私生活上の容姿を無断で撮影されたり、写真を勝手に公表されない権利を持っている」として、判例上も古くから認められているものです。簡単に言うと次のようになります。
”肖像権”は、無断で撮影させない、撮影された写真を勝手に公表させない権利
”パブリシティー権”は、著名人の写真や氏名は経済的価値があり勝手に利用させない権利
私はデジカメで花の写真を撮るのが好きですが、花の写真を撮るときに「写真の中に出来るだけ他の人が写らない」ように気をつけています。
■
■ 肖像権(しょうぞうけん)~自分の肖像を他人に使わせない人格的権利のこと
■
「肖像権」というのは誰でも持っている権利で、むやみに自分の写真や名前などを公表されて、嫌な思いをしないための権利です。
各個人は、人格的権利の一貫として、自分の顔写真や肖像画(似顔絵も含む)は、自分の知らないところで勝手に使われないようにする権利を持っているということです。
従って、他人を映した写真をホームページ等に掲載する場合には、映っている本人の許諾が必要です。
街を歩いている人を撮影した場合も、その人の許可なく勝手に写真を掲載できません。親しい友人であっても、本人の了解をとるのがエチケットです。この肖像権は、どこの法律にも出てきませんが、著作権法上の問題として良く議論されます。
肖像権について、以下のホームページに分かりやすい解説がありましたので、以下に紹介します。
肖像権とパブリシティー権 プライバシーとタレントの権利
http://cozylaw.com/copy/wadai/publicity.htm
なお、上記のホームページには、以下の説明がありますが、写真などに誰かが写ってしまった場合、プライバシーを侵害していないかどうか考え、バランス感覚で柔軟に判断したら良いと思います。
『被写体が風景の一部として溶け込んでいたり、画像がボケていて誰なのかがわからない場合など、被写体になった人物に迷惑がかからないようなときには肖像権の問題にならないでしょう。』
■
■ パブリシティ権
■
さらに、タレント等の有名人の場合、顔写真や名前を使って利益を得ることができるので、肖像権以外に氏名・肖像を利用する権利、パブリシティ権というものがあります。
パブリシティ権は、有名人の氏名・肖像は、コマーシャル等に利用することで経済的な利益を上げることができるので、それを保護しようというものです。
そのため、有名人の写真を無断でホームページ・ブログ・SNS等に使用することは、パブリシティ権の侵害となるので、基本的に有名人の写真は載せてはいけません。
なお、「女性自身」の記事が、歌手のピンク・レディーの写真を無断で使い、「パブリシティー権」を侵害されたとして訴訟された事件の最高裁判決(2012-02-02)が以下に説明されていましたので、紹介します。
パブリシティー権、最高裁で認められる [法務コラム]|企業法務ナビ
http://www.corporate-legal.jp/houmu_news607/
今回の判決は、パブリシティー権が法的権利であると最高裁判所が初めて認めた重要なものです。
最高裁判所小法廷は判決理由で、パブリシティー権を「(著名人などの)商業的価値に基づく人格権のひとつで、顧客吸引力を排他的に利用する権利」と初めて定義。法的権利であることを明言しています。
■
■ 《補足》他人が写った写真でも肖像権の侵害にならないケース
■
パレード、祭り、政治家の演説、その他イベントなど公の場所での公の行動を撮影した場合は、明らかに公開されるとわかった上で相手が写っている場合にあたり、肖像権の侵害になりません。
ただし、パレード、祭りで、たまたま見かけた友人や芸能人の写真を、”こんな人がいた!”といって公開すると、公開されるとわかっていないので、プライバシーの問題もあり、肖像権・パブリシティ権の侵害になるので注意が必要です。
なお、以下の場合も、肖像権の侵害になりません。
①被写体の同意がある
②人物の特定ができない
③被写体の社会生活のマイナス要因にならない
詳しくは以下を参照下さい。
参考:肖像権の侵害になるケースとならないケース | リモートワーク - anywher
https://anywher.net/2015/10/shouzou/
■
■ 《補足》肖像権が侵害されたときの対応
■
肖像権侵害を受けた場合、以下の対応ができます。
① 画像や動画の利用差し止め請求
差し止め請求をすることによって、画像や動画の削除を求めることが可能です。
② 損害賠償請求
肖像権侵害によってこちらは精神的な苦痛を被ることになるので、その賠償として慰謝料請求することができます。
参考情報:
プライバシー権侵害と肖像権!他人にSNSで勝手に個人画像を載せられた | 弁護士相談Cafe
https://www.fuhyo-bengoshicafe.com/bengoshicafe-12255.html
なお、差し止め請求をしたり損害賠償請求を、個人でするのはとても大変なので、ネット問題に強い弁護士に対応を依頼することが大切ですね。以下を参考にしてください。
参考情報:
肖像権トラブルの対処方法や弁護士解決事例 - 弁護士ドットコム
https://www.bengo4.com/houmu/17/1267/
ブログでの発信
著作権は敷居が高いですが、インターネットで情報発信をするかぎり、この「著作権」を無視することはできません。 このブログでは、この著作権について、私が経験したこと、学んだことを、身近な事例で紹介していきたいと思います。
2014年1月31日金曜日
2014年1月30日木曜日
著作権で保護される著作物とは? 著作物の定義を知って著作権を理解しよう!!
著作権法で保護される「著作物」とは、いったい何でしょうか? これをハッキリ理解しておくと、著作権法が保護しようとしている内容がよく分かり、役立ちます。
「著作物とは、思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。(著作権法 2条1項1号)」
著作物の定義を分解すると以下のようになり、「著作物というためには、下記の全ての要件を満たさないといけません。」と著作権の本やインターネットでは、よく説明されています。
①思想または感情を
人間の思想や感情を伴わない単なる事実やデータは著作物ではありません
②創作的に
創作が加わっていないありふれた表現には創作性がなく著作物ではありません
③表現したものであって、
なんらかの形で表現しなければなりません
表現されていないアイデアは保護されません
④文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの
大量に生産する工業製品は保護されません
でも・・・基本的には、以下で説明されている内容でOKです。
著作物にはどんな種類がある? | 公益社団法人著作権情報センター CRIC
http://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime1.html
『上手下手で権利が発生したり、しなかったりということはありません。人のマネでなく、その人の思想や感情が創作的に表現されていれば、たとえ3歳の子どもの絵も小学1年生の作文も立派な著作物なのです。』
つまり、誰が作成しても、個性が発揮されていれば著作物といえます。
上記の①~④の条件は、これって著作物なの?と悩んだときに確認する内容で、一つでも該当しなければ著作物ではないと判断するための条件だと思います(専門家の皆さん、すいません!)。
■創作的とは?
著作物の要件の中で、「創作的」というのが曲者です。「創作的」といえるためには、個性がなんらかのかたちで発揮されていれば良いのです。このことで、他人の著作物の模倣品や模写したものは、創作性がなく、著作物から除外されます。
また、表現がごく短いものや、表現が平凡で、ありふれたものである場合などには、筆者の個性が表れておらず、創作性は認められません。
一方、「ボク安心ママの膝よりチャイルドシート」というスローガンに創作性が認められた例があります(交通安全スローガン」事件)。字数が少ないものでも創作性が認められる場合があり、俳句や川柳についても同様のことがいえます。
■表現したものとは?
原稿やイラストのような紙などに書かれたものだけでなく、講演会等における講演や即興演奏された音楽なども著作物になります。そのため、例えば、講演会の内容をメモしたものは複製物(コピーしたもの)になります。
■マンガのキャラクターは著作物?
「漫画の具体的表現から昇華した登場人物の人格ともいうべき抽象的概念であって具体的表現そのものではなく、それ自体が思想又は感情を創作的に表現したものということはできない」ので、著作物とはいえません(最判平成9.7.17「ポパイ・ネクタイ」事件)。
ただし、キャラクターが描かれているマンガは著作物であるため、これをポスターに複製して著作権者に無断で配れば、著作権侵害となります。「キャラクター」が保護されているのではなく、「キャラクターが表現された作品」が保護されています。
【補足】 著作物の種類
下記のサイトから、著作物の種類などについて以下に補足します。
著作物にはどんな種類がある? | 公益社団法人著作権情報センター CRIC
http://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime1.html
■著作物の種類
言語の著作物・・・論文、小説、脚本、詩歌、俳句、講演など
音楽の著作物・・・楽曲及び楽曲を伴う歌詞
舞踊、無言劇の著作物・・・日本舞踊、バレエ、ダンスなどの舞踊やパントマイムの振り付け
美術の著作物・・・絵画、版画、彫刻、漫画、書、舞台装置など(美術工芸品も含む)
建築の著作物・・・芸術的な建造物(設計図は図形の著作物)
地図、図形の著作物・・・地図と学術的な図面、図表、模型など
映画の著作物 ・・・劇場用映画、テレビ映画、ビデオソフト、ゲームソフトなど
写真の著作物 ・・・写真、グラビアなど
プログラムの著作物 ・・・コンピュータ・プログラム
二次的著作物・・・上表の著作物(原著作物)を翻訳、編曲、変形、翻案し作成したもの
編集著作物・・・百科事典、辞書、新聞、雑誌、詩集など
データベースの著作物・・・編集著作物のうち、コンピュータで検索できるもの
(注)次にあげるものは著作物であっても、著作権がないので、自由に使えます。
・憲法そのほかの法令(地方公共団体の条例、規則も含む。)
・国や地方公共団体又は独立行政法人の告示、訓令、通達など
・裁判所の判決、決定、命令など
・1から3の翻訳物や編集物で国や地方公共団体又は独立行政法人の作成するもの
「著作物とは、思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。(著作権法 2条1項1号)」
著作物の定義を分解すると以下のようになり、「著作物というためには、下記の全ての要件を満たさないといけません。」と著作権の本やインターネットでは、よく説明されています。
①思想または感情を
人間の思想や感情を伴わない単なる事実やデータは著作物ではありません
②創作的に
創作が加わっていないありふれた表現には創作性がなく著作物ではありません
③表現したものであって、
なんらかの形で表現しなければなりません
表現されていないアイデアは保護されません
④文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの
大量に生産する工業製品は保護されません
でも・・・基本的には、以下で説明されている内容でOKです。
著作物にはどんな種類がある? | 公益社団法人著作権情報センター CRIC
http://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime1.html
『上手下手で権利が発生したり、しなかったりということはありません。人のマネでなく、その人の思想や感情が創作的に表現されていれば、たとえ3歳の子どもの絵も小学1年生の作文も立派な著作物なのです。』
つまり、誰が作成しても、個性が発揮されていれば著作物といえます。
上記の①~④の条件は、これって著作物なの?と悩んだときに確認する内容で、一つでも該当しなければ著作物ではないと判断するための条件だと思います(専門家の皆さん、すいません!)。
■創作的とは?
著作物の要件の中で、「創作的」というのが曲者です。「創作的」といえるためには、個性がなんらかのかたちで発揮されていれば良いのです。このことで、他人の著作物の模倣品や模写したものは、創作性がなく、著作物から除外されます。
また、表現がごく短いものや、表現が平凡で、ありふれたものである場合などには、筆者の個性が表れておらず、創作性は認められません。
一方、「ボク安心ママの膝よりチャイルドシート」というスローガンに創作性が認められた例があります(交通安全スローガン」事件)。字数が少ないものでも創作性が認められる場合があり、俳句や川柳についても同様のことがいえます。
■表現したものとは?
原稿やイラストのような紙などに書かれたものだけでなく、講演会等における講演や即興演奏された音楽なども著作物になります。そのため、例えば、講演会の内容をメモしたものは複製物(コピーしたもの)になります。
■マンガのキャラクターは著作物?
「漫画の具体的表現から昇華した登場人物の人格ともいうべき抽象的概念であって具体的表現そのものではなく、それ自体が思想又は感情を創作的に表現したものということはできない」ので、著作物とはいえません(最判平成9.7.17「ポパイ・ネクタイ」事件)。
ただし、キャラクターが描かれているマンガは著作物であるため、これをポスターに複製して著作権者に無断で配れば、著作権侵害となります。「キャラクター」が保護されているのではなく、「キャラクターが表現された作品」が保護されています。
【補足】 著作物の種類
下記のサイトから、著作物の種類などについて以下に補足します。
著作物にはどんな種類がある? | 公益社団法人著作権情報センター CRIC
http://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime1.html
■著作物の種類
言語の著作物・・・論文、小説、脚本、詩歌、俳句、講演など
音楽の著作物・・・楽曲及び楽曲を伴う歌詞
舞踊、無言劇の著作物・・・日本舞踊、バレエ、ダンスなどの舞踊やパントマイムの振り付け
美術の著作物・・・絵画、版画、彫刻、漫画、書、舞台装置など(美術工芸品も含む)
建築の著作物・・・芸術的な建造物(設計図は図形の著作物)
地図、図形の著作物・・・地図と学術的な図面、図表、模型など
映画の著作物 ・・・劇場用映画、テレビ映画、ビデオソフト、ゲームソフトなど
写真の著作物 ・・・写真、グラビアなど
プログラムの著作物 ・・・コンピュータ・プログラム
二次的著作物・・・上表の著作物(原著作物)を翻訳、編曲、変形、翻案し作成したもの
編集著作物・・・百科事典、辞書、新聞、雑誌、詩集など
データベースの著作物・・・編集著作物のうち、コンピュータで検索できるもの
(注)次にあげるものは著作物であっても、著作権がないので、自由に使えます。
・憲法そのほかの法令(地方公共団体の条例、規則も含む。)
・国や地方公共団体又は独立行政法人の告示、訓令、通達など
・裁判所の判決、決定、命令など
・1から3の翻訳物や編集物で国や地方公共団体又は独立行政法人の作成するもの
2014年1月29日水曜日
文章・画像・音楽・映像などを(著作権法上)自由に使える場合とは?
著作権法では、他人が作成した文章・画像・音楽・映像などの著作物を、「勝手に使っていけない!」という内容以外に、「この場合は自由に使ってもOK!」というのも、細かく規定しています。これは、著作権法を勉強し始めて、気づきましたが、意外な発見でした。
著作権法は、「他人が作成した、著作物(文章、画像 他)は無断で利用できない」という一面ばかりが強調されがちですが、
著作権法には、「著作物の公正な利用を行い文化の発展に寄与する」という一面
があり「他人の著作物を自由に利用できる場合」を、著作権法の第30条~第50条で、細かく定めています。まさに”頑固おやじの優しさ”ですね。
その中で、私的使用、引用など一定の場合に、著作権を制限して著作物を自由に利用することができることになっています。 著作物を利用しようとするたびごとに,著作権者の許諾が必要であるとすると、著作物の公正で円滑な利用が妨げられるからです。
特に大事なのが、
「私的使用のための複製(著作権法 第三十条)」
「引用(著作権法 第三十二条)」
です。
ただし、さすがに私的使用や引用であったら、なんでもOKにはなりません。作成者の利益を不当に害さないように,その条件が定められていますので、注意が必要です。
■
■ 著作物が自由に使える場合
■
下記のサイトで、分かりやすく、自由に使える場合が細かく説明されています。
主なものを下記サイトを元に、一部紹介します。
参考情報:
はじめての著作権講座
http://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime7.html
著作物が自由に使える場合|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/chosakubutsu_jiyu.html
(1) 私的使用のための複製(著作権法第30条)
自分自身や家族など限られた範囲内で利用するために著作物を複製することができる。
(2) 図書館での複製・自動公衆送信(著作権法第31条)
法令で定められた図書館などに限り、利用者に対し複製物の提供を行う事ができる。
(3) 引用(著作権法第32条)
自分の著作物に引用の目的上正当な範囲内で他人の著作物を引用して利用することができる。
(4) 試験問題としての複製など(著作権法第36条)
入学試験や採用試験などの問題として著作物を複製し、又は公衆送信を行うことができる。ただし、営利目的のための利用は、著作権者への補償金の支払いが必要。
(5) インターネット・オークション等の商品紹介用画像の掲載のための複製(著作権法第47条の2)
商品紹介のための画像掲載について、政令で定める措置を講じることを条件に、著作物を複製・自動公衆送信することができる。
上記以外にも、著作物が自由に使える場合があります、詳細は上記のホームページを参照下さい。
なお、インターネット上に公開してある画像等で、”フリー(自由に使って下さい)”と表示されている場合は利用が可能です。但し、画像利用が”フリー”の場合でも、画像サイズを小さくしたり色を変えたり等の編集を禁じている場合がありますので、”フリー”の場合でも”利用時の注意事項”を充分確認下さい。
■
■ 「私的使用のための複製」とは (著作権法 第30条)
■
著作権は、「私的使用の範囲ならば他人が作成したものは利用可能」という原則があります。
この「私的使用の範囲」というのが、やっかいで難しいのですが、「家庭とか個人の範囲」であれば利用可能ということで、会社や公の場で、他人が作成したものを勝手に利用することはできません。
また、インターネットの場合は注意が必要です。
たとえ、個人によるホームページ・ブログ・SNSでの情報発信でも、その情報は世界中に発信されるため、「私的使用の範囲」の範囲を超え、他人が作成したもの(文章・画像など)を勝手に発信すると著作権違反になります。
(注)私的範囲でも映画の盗撮はダメ!!
映画館で盗撮された映画の複製物が多数流通し,映画産業に多大な被害が発生していることから,その防止目的として、「映画の盗撮の防止に関する法律」が平成19年8月30日から施行されました。映画館等で映画の録音・録画を行うことは,私的使用のためであっても違法になります。
(注)購入したり、レンタルした映画DVDなどを、空のDVDにコピーするのは違法!!
DVD等に用いられる暗号方式の保護技術を回避(解除)したコピーは、たとえ個人使用の目的でも違法になり、民事上の責任(損害賠償など)を負うこととなります。詳しくは下記を参照下さい。
平成24年通常国会 著作権法改正について|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/h24_hokaisei/
暗号方式の保護技術とは,暗号化することにより,機器での視聴や複製をコントロールする技術であり,現在,DVDやBlu-ray Discなどに用いられています。なお,技術的保護手段の用いられていないCDを私的使用目的で複製することは,著作権侵害とはなりません。
■
■ 「引用」とは (著作権法 第32条)
■
他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には、以下の事項に注意しなければなりません。
(1) 主従関係 自分の著作が主で、引用される著作が従であること。量的にも質的にも自分の著作が主であることが必要。
(2) 必然性があり最小限度 引用が自分の著作に不可欠であり、かつ必要最小限度の引用であること。
(3) 明瞭区分性 かぎ括弧をつけるなど,「自分の著作物」と「引用部分」とを明確に区別すること。
(4) 出所、著作者名の明記 引用する著作物の書名、著作者名などを明記し、出所が明確に分かること。
例)本からの引用の場合・・・“『書名』著者名、発行所名、発行年、引用ページ”のように記述
ホームページからの引用の場合・・・“ホームページ名(制作者)、URL”を記述する。
(5) 引用部分の同一性保持権 引用する場合に、原文そのままで引用すること。なお、途中を省略する場合は“(中略)”などと明記する。
【役立つ参考情報】
著作権に関する教材,資料等|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/kyozai.html
この文化庁のホームページにある「著作権テキスト(PDF形式)」は良く出来ています。著作権を知るためには絶好のテキストです。
著作権法は、「他人が作成した、著作物(文章、画像 他)は無断で利用できない」という一面ばかりが強調されがちですが、
著作権法には、「著作物の公正な利用を行い文化の発展に寄与する」という一面
があり「他人の著作物を自由に利用できる場合」を、著作権法の第30条~第50条で、細かく定めています。まさに”頑固おやじの優しさ”ですね。
その中で、私的使用、引用など一定の場合に、著作権を制限して著作物を自由に利用することができることになっています。 著作物を利用しようとするたびごとに,著作権者の許諾が必要であるとすると、著作物の公正で円滑な利用が妨げられるからです。
特に大事なのが、
「私的使用のための複製(著作権法 第三十条)」
「引用(著作権法 第三十二条)」
です。
ただし、さすがに私的使用や引用であったら、なんでもOKにはなりません。作成者の利益を不当に害さないように,その条件が定められていますので、注意が必要です。
■
■ 著作物が自由に使える場合
■
下記のサイトで、分かりやすく、自由に使える場合が細かく説明されています。
主なものを下記サイトを元に、一部紹介します。
参考情報:
はじめての著作権講座
http://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime7.html
著作物が自由に使える場合|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/chosakubutsu_jiyu.html
(1) 私的使用のための複製(著作権法第30条)
自分自身や家族など限られた範囲内で利用するために著作物を複製することができる。
(2) 図書館での複製・自動公衆送信(著作権法第31条)
法令で定められた図書館などに限り、利用者に対し複製物の提供を行う事ができる。
(3) 引用(著作権法第32条)
自分の著作物に引用の目的上正当な範囲内で他人の著作物を引用して利用することができる。
(4) 試験問題としての複製など(著作権法第36条)
入学試験や採用試験などの問題として著作物を複製し、又は公衆送信を行うことができる。ただし、営利目的のための利用は、著作権者への補償金の支払いが必要。
(5) インターネット・オークション等の商品紹介用画像の掲載のための複製(著作権法第47条の2)
商品紹介のための画像掲載について、政令で定める措置を講じることを条件に、著作物を複製・自動公衆送信することができる。
上記以外にも、著作物が自由に使える場合があります、詳細は上記のホームページを参照下さい。
なお、インターネット上に公開してある画像等で、”フリー(自由に使って下さい)”と表示されている場合は利用が可能です。但し、画像利用が”フリー”の場合でも、画像サイズを小さくしたり色を変えたり等の編集を禁じている場合がありますので、”フリー”の場合でも”利用時の注意事項”を充分確認下さい。
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■ 「私的使用のための複製」とは (著作権法 第30条)
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著作権は、「私的使用の範囲ならば他人が作成したものは利用可能」という原則があります。
この「私的使用の範囲」というのが、やっかいで難しいのですが、「家庭とか個人の範囲」であれば利用可能ということで、会社や公の場で、他人が作成したものを勝手に利用することはできません。
また、インターネットの場合は注意が必要です。
たとえ、個人によるホームページ・ブログ・SNSでの情報発信でも、その情報は世界中に発信されるため、「私的使用の範囲」の範囲を超え、他人が作成したもの(文章・画像など)を勝手に発信すると著作権違反になります。
(注)私的範囲でも映画の盗撮はダメ!!
映画館で盗撮された映画の複製物が多数流通し,映画産業に多大な被害が発生していることから,その防止目的として、「映画の盗撮の防止に関する法律」が平成19年8月30日から施行されました。映画館等で映画の録音・録画を行うことは,私的使用のためであっても違法になります。
(注)購入したり、レンタルした映画DVDなどを、空のDVDにコピーするのは違法!!
DVD等に用いられる暗号方式の保護技術を回避(解除)したコピーは、たとえ個人使用の目的でも違法になり、民事上の責任(損害賠償など)を負うこととなります。詳しくは下記を参照下さい。
平成24年通常国会 著作権法改正について|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/h24_hokaisei/
暗号方式の保護技術とは,暗号化することにより,機器での視聴や複製をコントロールする技術であり,現在,DVDやBlu-ray Discなどに用いられています。なお,技術的保護手段の用いられていないCDを私的使用目的で複製することは,著作権侵害とはなりません。
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■ 「引用」とは (著作権法 第32条)
■
他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には、以下の事項に注意しなければなりません。
(1) 主従関係 自分の著作が主で、引用される著作が従であること。量的にも質的にも自分の著作が主であることが必要。
(2) 必然性があり最小限度 引用が自分の著作に不可欠であり、かつ必要最小限度の引用であること。
(3) 明瞭区分性 かぎ括弧をつけるなど,「自分の著作物」と「引用部分」とを明確に区別すること。
(4) 出所、著作者名の明記 引用する著作物の書名、著作者名などを明記し、出所が明確に分かること。
例)本からの引用の場合・・・“『書名』著者名、発行所名、発行年、引用ページ”のように記述
ホームページからの引用の場合・・・“ホームページ名(制作者)、URL”を記述する。
(5) 引用部分の同一性保持権 引用する場合に、原文そのままで引用すること。なお、途中を省略する場合は“(中略)”などと明記する。
【役立つ参考情報】
著作権に関する教材,資料等|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/kyozai.html
この文化庁のホームページにある「著作権テキスト(PDF形式)」は良く出来ています。著作権を知るためには絶好のテキストです。
2014年1月28日火曜日
著作権には様々な権利があります!
著作権は 「権利の束」 と言われるように様々な権利が集まっています。
とかく、著作権というと、”コピーを禁止する(コピーする権利)”と考えられがちです(以前は、私もそうでした)。しかし、これは著作権のほんの一部で、下記の(2)の中の”複製権”が該当します。なお、著作権は、大きく、以下の4つに分けられます。
【著作権】
(1) 著作者人格権 ・・・著作者の人格的な利益を保護する権利
(2) 著作権(著作財産権)・・・著作者の財産的な利益を保護する権利
(3) 実演家人格権・・・実演家の人格的な利益を保護する権利
(4) 著作隣接権 ・・・実演家、レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者の
財産的な利益を保護する権利
(1)、(2)は著作者の権利(著作権)、(3)、(4)は著作物を伝達する実演家等の権利です。
以下に、(1)~(4)の内容を示しますが、まあ、「たくさんの権利がありますね~」というイメージを持ってもらったら良いと思います。それぞれの権利の内容については具体的な事例で、別途紹介します。
なお、権利の内容も変化します。例えば、上映権が規定された当初、「上映」というのはもっぱら、劇場用映画をスクリーンに映写することをさしており、文書や写真は上映の対象外でした。
しかし、1999(平成11)年の法改正により上映の概念が拡大され、映画著作物だけではなく、映画著作物以外の著作物を映写することも上映に該当することとなりました。そのため、上映にも劇場用映画だけではなく、文書や写真をスクリーンに映し出すことが含まれます。
著作権法ほど、技術の進歩などの世の中の変化により変化する法律はないと思います。それほど、著作権法は、私達の生活に密接に関係しています。
【著作権の様々な権利】
(1) 著作者人格権・・・著作者の人格的な利益
①公表権 ・・・公表する権利・その作品自体を公表するかどうかの決定が行える権利
②氏名表示権・・・実名、ペンネーム・芸名を表示する、又は表示しないの決定が行える権利
③同一性保持権・・・著作物の内容及びその件名の同一性を保持する権利
(2) 著作権(著作財産権)・・・著作者の財産的な利益
①複製権・・・複製する権利 *簡単にいうとコピーする権利ですね
②上演権・演奏権・・・公衆に上演し、又は演奏する権利
③上映権・・・公に上映する権利
④公衆送信権等・・・公衆送信を行う権利 (注1)
⑤口述権・・・公に口述する権利
⑥展示権・・・公に展示する権利(美術の著作物又は未発行の写真の原作品)
⑦頒布権・・・映画の著作物の複製物を頒布する権利(映画の譲渡権及び貸与権)
⑧譲渡権・・・原作品又は複製物を譲渡により公衆に提供する権利(映画を除く)
⑩貸与権・・・著作物の複製物を貸与により公衆に提供する権利(映画を除く)
⑪翻訳権・翻案権等・・・翻訳し、編曲、変形、脚色、映画化などの翻案する権利
(注1)公衆送信権は以下の4つに分類されます
①放送 ②有線放送 ③自動公衆送信 ④その他の公衆送信
なお、インターネットのホームページで情報発信するのは③自動公衆送信になります。
(3) 実演家人格権・・・実演家の人格的な利益
①氏名表示権・・・実名、ペンネーム・芸名を表示する、又は表示しないの決定が行える権利
②同一性保持権・・・実演の同一性を保持する権利
(4) 著作隣接権 ・・・実演家、レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者の財産的な利益を保護する権利
ややこしいことに、実演家、レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者で保有する権利が異なります。これは、なかなか面倒です。
・実演家の財産権
①録音権・録画権・・・実演を録音・録画する権利
②放送権・有線放送権・・・実演を放送・有線放送する権利
③送信可能化権・・・送信可能化する権利
④譲渡権・・・実演の録音物・録画物の譲渡により公衆に提供する権利
⑤貸与権(レコード発売後1年間)・・・実演が録音されているレコードの貸与により公衆に提供する権利
・レコード製作者等の権利
①複製権・・・レコードを複製する権利
②送信可能化権・・・レコードを送信可能化する権利
③譲渡権・・・レコードをその複製物の譲渡により公衆に提供する権利
④貸与権・・・レコードをその複製物の貸与により公衆に提供する権利
・放送事業者の権利
①複製権・・・放送を録音・録画し、又は写真などにより複製する権利
②再放送権・有線放送権・・・再放送し又は有線放送する権利
③送信可能化権・・・放送を送信可能化する権利
④伝達権・・・影像を拡大する特別の装置を用いて放送を公に伝達する権利
・有線放送事業者の権利
①複製権・・・有線放送を録音・録画し、又は写真などにより複製する権利
②放送権・再有線放送権・・・放送し又は再有線放送する権利
③送信可能化権・・・有線放送を送信可能化する権利
④伝達権・・・影像を拡大する特別の装置を用いて有線放送を公に伝達する権利
とかく、著作権というと、”コピーを禁止する(コピーする権利)”と考えられがちです(以前は、私もそうでした)。しかし、これは著作権のほんの一部で、下記の(2)の中の”複製権”が該当します。なお、著作権は、大きく、以下の4つに分けられます。
【著作権】
(1) 著作者人格権 ・・・著作者の人格的な利益を保護する権利
(2) 著作権(著作財産権)・・・著作者の財産的な利益を保護する権利
(3) 実演家人格権・・・実演家の人格的な利益を保護する権利
(4) 著作隣接権 ・・・実演家、レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者の
財産的な利益を保護する権利
(1)、(2)は著作者の権利(著作権)、(3)、(4)は著作物を伝達する実演家等の権利です。
以下に、(1)~(4)の内容を示しますが、まあ、「たくさんの権利がありますね~」というイメージを持ってもらったら良いと思います。それぞれの権利の内容については具体的な事例で、別途紹介します。
なお、権利の内容も変化します。例えば、上映権が規定された当初、「上映」というのはもっぱら、劇場用映画をスクリーンに映写することをさしており、文書や写真は上映の対象外でした。
しかし、1999(平成11)年の法改正により上映の概念が拡大され、映画著作物だけではなく、映画著作物以外の著作物を映写することも上映に該当することとなりました。そのため、上映にも劇場用映画だけではなく、文書や写真をスクリーンに映し出すことが含まれます。
著作権法ほど、技術の進歩などの世の中の変化により変化する法律はないと思います。それほど、著作権法は、私達の生活に密接に関係しています。
【著作権の様々な権利】
(1) 著作者人格権・・・著作者の人格的な利益
①公表権 ・・・公表する権利・その作品自体を公表するかどうかの決定が行える権利
②氏名表示権・・・実名、ペンネーム・芸名を表示する、又は表示しないの決定が行える権利
③同一性保持権・・・著作物の内容及びその件名の同一性を保持する権利
(2) 著作権(著作財産権)・・・著作者の財産的な利益
①複製権・・・複製する権利 *簡単にいうとコピーする権利ですね
②上演権・演奏権・・・公衆に上演し、又は演奏する権利
③上映権・・・公に上映する権利
④公衆送信権等・・・公衆送信を行う権利 (注1)
⑤口述権・・・公に口述する権利
⑥展示権・・・公に展示する権利(美術の著作物又は未発行の写真の原作品)
⑦頒布権・・・映画の著作物の複製物を頒布する権利(映画の譲渡権及び貸与権)
⑧譲渡権・・・原作品又は複製物を譲渡により公衆に提供する権利(映画を除く)
⑩貸与権・・・著作物の複製物を貸与により公衆に提供する権利(映画を除く)
⑪翻訳権・翻案権等・・・翻訳し、編曲、変形、脚色、映画化などの翻案する権利
(注1)公衆送信権は以下の4つに分類されます
①放送 ②有線放送 ③自動公衆送信 ④その他の公衆送信
なお、インターネットのホームページで情報発信するのは③自動公衆送信になります。
(3) 実演家人格権・・・実演家の人格的な利益
①氏名表示権・・・実名、ペンネーム・芸名を表示する、又は表示しないの決定が行える権利
②同一性保持権・・・実演の同一性を保持する権利
(4) 著作隣接権 ・・・実演家、レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者の財産的な利益を保護する権利
ややこしいことに、実演家、レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者で保有する権利が異なります。これは、なかなか面倒です。
・実演家の財産権
①録音権・録画権・・・実演を録音・録画する権利
②放送権・有線放送権・・・実演を放送・有線放送する権利
③送信可能化権・・・送信可能化する権利
④譲渡権・・・実演の録音物・録画物の譲渡により公衆に提供する権利
⑤貸与権(レコード発売後1年間)・・・実演が録音されているレコードの貸与により公衆に提供する権利
・レコード製作者等の権利
①複製権・・・レコードを複製する権利
②送信可能化権・・・レコードを送信可能化する権利
③譲渡権・・・レコードをその複製物の譲渡により公衆に提供する権利
④貸与権・・・レコードをその複製物の貸与により公衆に提供する権利
・放送事業者の権利
①複製権・・・放送を録音・録画し、又は写真などにより複製する権利
②再放送権・有線放送権・・・再放送し又は有線放送する権利
③送信可能化権・・・放送を送信可能化する権利
④伝達権・・・影像を拡大する特別の装置を用いて放送を公に伝達する権利
・有線放送事業者の権利
①複製権・・・有線放送を録音・録画し、又は写真などにより複製する権利
②放送権・再有線放送権・・・放送し又は再有線放送する権利
③送信可能化権・・・有線放送を送信可能化する権利
④伝達権・・・影像を拡大する特別の装置を用いて有線放送を公に伝達する権利
著作権のポイント~まずは基本を押さえよう
著作権を理解するときのポイントをまとめてみたいと思います。著作権は、私達の日常生活のあらゆる事態を想定して考えられています。
そのため、時代とともに、何度も改正され、最近は、インターネットなどのIT技術が大幅に進歩したことにより、著作権法の中にもインターネットに関する記述が増えてきました。
なお、著作権法には「これは・・・の権利です」のような権利内容の他に、「この場合は例外で、利用しても良いですよ」という内容もしっかり書かれています。
「頑固親父だけど、実は優しい」というのが、著作権法に対しての私の印象です。
しかし・・・頑固親父の「著作権法」を理解するのは、なかなか難しいですね。時には、謎の推理をとくような感じになる時があります。
なお、最新の著作権法は、以下を参照下さい。
著作権法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S45/S45HO048.html
《著作権のポイント》
1. 人が個性的に表現したものを”著作物”といいます。
2. 著作物をつくった人を”著作者”といいます。
3. 著作者は、その著作物の利用を独占する権利”著作財産権”(通常、これを著作権と言います)を持っています。
4 著作者には、著作者の人格を守るために”著作者人格権”という権利も認められています。
5. 著作物を作った人は「著作者」で、著作物を利用する権利(著作権)を持った人は「著作権者」と言われます。通常は同じ人ですが、異なる場合もあります。
6. 著作物を利用したいときには、著作権を持っている人から利用の許諾を貰う必要があります。
7. 必要な許諾を受けないで他人の著作物を利用することは著作権の侵害であり、損害賠償、侵害の停止・予防に必要な措置を請求されることがあります。
8. 著作権を侵害すると罰金と刑罰が科されることがあります。
9. しかし例外として、許諾を受けずに著作物を利用できる場合があります。例えば、「個人・家族内などの私的利用範囲」での利用、試験問題での利用、図書館でのコピーなどは利用することは可能です。
10. 著作権には寿命があり、原則として著作者が亡くなってから50年で権利が消滅します(ただし、映画は公開後70年)。
11. 実演家やレコード製作者、放送事業者、有線事業者には著作隣接権という権利があり、著作権に準じる保護を受けています。
12. 実演家には、実演家の人格を守るために”実演家人格権”という権利も認められています。
そのため、時代とともに、何度も改正され、最近は、インターネットなどのIT技術が大幅に進歩したことにより、著作権法の中にもインターネットに関する記述が増えてきました。
なお、著作権法には「これは・・・の権利です」のような権利内容の他に、「この場合は例外で、利用しても良いですよ」という内容もしっかり書かれています。
「頑固親父だけど、実は優しい」というのが、著作権法に対しての私の印象です。
しかし・・・頑固親父の「著作権法」を理解するのは、なかなか難しいですね。時には、謎の推理をとくような感じになる時があります。
なお、最新の著作権法は、以下を参照下さい。
著作権法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S45/S45HO048.html
《著作権のポイント》
1. 人が個性的に表現したものを”著作物”といいます。
2. 著作物をつくった人を”著作者”といいます。
3. 著作者は、その著作物の利用を独占する権利”著作財産権”(通常、これを著作権と言います)を持っています。
4 著作者には、著作者の人格を守るために”著作者人格権”という権利も認められています。
5. 著作物を作った人は「著作者」で、著作物を利用する権利(著作権)を持った人は「著作権者」と言われます。通常は同じ人ですが、異なる場合もあります。
6. 著作物を利用したいときには、著作権を持っている人から利用の許諾を貰う必要があります。
7. 必要な許諾を受けないで他人の著作物を利用することは著作権の侵害であり、損害賠償、侵害の停止・予防に必要な措置を請求されることがあります。
8. 著作権を侵害すると罰金と刑罰が科されることがあります。
9. しかし例外として、許諾を受けずに著作物を利用できる場合があります。例えば、「個人・家族内などの私的利用範囲」での利用、試験問題での利用、図書館でのコピーなどは利用することは可能です。
10. 著作権には寿命があり、原則として著作者が亡くなってから50年で権利が消滅します(ただし、映画は公開後70年)。
11. 実演家やレコード製作者、放送事業者、有線事業者には著作隣接権という権利があり、著作権に準じる保護を受けています。
12. 実演家には、実演家の人格を守るために”実演家人格権”という権利も認められています。
2014年1月27日月曜日
著作権法の理解に最適な(文化庁編集)の本 「著作権法入門(2013-2014)」
著作権法については、様々な本が出ていますが、著作権法を正確に分かりやすく紹介して本が、著作権法の本家である文化庁が編集し、著作権情報センターが出版している、「著作権法入門(2013-2014)」です。
私は、著作権の資格を取ろうと、一から勉強していますが、著作権の勉強には欠かせない本だと思います。何か悩んだときは、この本の中の、著作権法と解説を読むようにしています。
この本は、著作権法が改正されたときに、必ず、最新版に更新されるので、購入する際は、最近に発行されたものを購入してください。
なお、文化庁の下記サイトには、ほぼこの本と同じ内容のものが著作権テキストとして、無料で公開されています。本を買うまでもないよ~といわれる方は、下記のサイトのテキストを活用下さい。
著作権に関する教材,資料等|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/kyozai.html
*本サイトに、「著作権テキスト」が無料で公開されています。
「著作権法入門(2013-2014)」 (文化庁編集、著作権情報センター出版)
著作権について勉強するときに、欠かせないのが著作権法、そして、この著作権法に忠実に解説しているこの本は、とても役に立ちます。
ただし、この本、内容が硬い内容なので、なかなか馴染めませんが、少しづつ読んでいくと良いかもしれません。
この本には、著作権法の全文、著作権法(附則)、著作権法施行令、著作権法施行規則など、著作権法関連の様々な法律の内容も記載されています。
私は、この本を手元において、著作権で何か悩んだときは、この本の中にある著作権法を参照したり、解説を読んでいます。
なお、著作権法については文化庁はホームページで詳しく紹介しており、また、著作権情報センターもホームページで著作権について様々な情報が提供されています。
下記のホームページはとても役立つ内容なので、本を購入するのはチョットね?という方は参照下さい。
著作権|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/
公益社団法人著作権情報センター CRIC
http://www.cric.or.jp/
(注)著作権法の条・項・号とは
一般的に、法律は、「条」と「項」からできています。項は、条文の段落のことです。算用数字が付されている部分です(第1項だけは数字が付されません)。号は、いくつかの事柄を列記するときに使われ、漢数字です。
なお、「条、項、号」の順で条文が構成されてはいません。「号」は、「条」にも「項」にも使われ、「第○条第×号」のように「項」がないときにも使われます。
号の内容をさらに細かく列記したいときには「イ、ロ、ハ」を使い、なお細かくしたいときには「⑴、⑵、⑶」を使います。但し、これらには、名前はなく、そのまま、「イ、ロ、ハ」などと呼ばれます。
私は、著作権の資格を取ろうと、一から勉強していますが、著作権の勉強には欠かせない本だと思います。何か悩んだときは、この本の中の、著作権法と解説を読むようにしています。
この本は、著作権法が改正されたときに、必ず、最新版に更新されるので、購入する際は、最近に発行されたものを購入してください。
なお、文化庁の下記サイトには、ほぼこの本と同じ内容のものが著作権テキストとして、無料で公開されています。本を買うまでもないよ~といわれる方は、下記のサイトのテキストを活用下さい。
著作権に関する教材,資料等|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/kyozai.html
*本サイトに、「著作権テキスト」が無料で公開されています。
「著作権法入門(2013-2014)」 (文化庁編集、著作権情報センター出版)
著作権法入門〈2013-2014〉
著:文化庁 出版社:著作権情報センター 発売日:2013/10/21 参考価格:¥2,300 価格:¥2,300 OFF : () ポイント : - (-) ユーズド価格:¥4,820より ジャンル:Book 単行本 - 発送可能時期:在庫あり。 (2014/01/27 17:40現在) |
著作権について勉強するときに、欠かせないのが著作権法、そして、この著作権法に忠実に解説しているこの本は、とても役に立ちます。
ただし、この本、内容が硬い内容なので、なかなか馴染めませんが、少しづつ読んでいくと良いかもしれません。
この本には、著作権法の全文、著作権法(附則)、著作権法施行令、著作権法施行規則など、著作権法関連の様々な法律の内容も記載されています。
私は、この本を手元において、著作権で何か悩んだときは、この本の中にある著作権法を参照したり、解説を読んでいます。
なお、著作権法については文化庁はホームページで詳しく紹介しており、また、著作権情報センターもホームページで著作権について様々な情報が提供されています。
下記のホームページはとても役立つ内容なので、本を購入するのはチョットね?という方は参照下さい。
著作権|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/
公益社団法人著作権情報センター CRIC
http://www.cric.or.jp/
(注)著作権法の条・項・号とは
一般的に、法律は、「条」と「項」からできています。項は、条文の段落のことです。算用数字が付されている部分です(第1項だけは数字が付されません)。号は、いくつかの事柄を列記するときに使われ、漢数字です。
なお、「条、項、号」の順で条文が構成されてはいません。「号」は、「条」にも「項」にも使われ、「第○条第×号」のように「項」がないときにも使われます。
号の内容をさらに細かく列記したいときには「イ、ロ、ハ」を使い、なお細かくしたいときには「⑴、⑵、⑶」を使います。但し、これらには、名前はなく、そのまま、「イ、ロ、ハ」などと呼ばれます。
初心者ばかりでなく、著作権法の全体を今一度復習したい人にも最適な本
「プライベートからビジネスまで 60分でわかる! 図説 著作権 (ディスカヴァー携書) 」
この本は、著作権法の全体について分かりやすく紹介しています。
”60分でわかる!”というタイトルだったので、期待はしていなかったのですが、法人著作、著作隣接権、譲渡権、貸与権、罰則などの細かい内容についても、述べられていて、著作権法の全体を知ることができます。
初心者ばかりでなく、著作権法の全体を今一度復習したい人にも最適な本だと感じました。
「クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。」
インターネットに関わる人には一度は読んで欲しい本です。この本、内容は簡単な感じがしますが、実は著作権法の内容も紹介しており、意外と難しいかもしれません。しかし、その分、著作権法についても、概要を知ることができます。
著作権法以外にも、関係する民法や刑法にも触れており、Twitterのサービス利用規約の説明もあり、インターネットに関わる人には非常に役立つ本です。
なお、私は、「ビジネス著作権検定 上級」の試験勉強の合間に、この本を読んで、頭の整理ができました。一般の人で、ブログ・Twitterなどを活用している人にも有効だと思います。
60分でわかる! 図説 著作権 (ディスカヴァー携書)
著:中川 勝吾 出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン 発売日:2011/12/16 参考価格:¥1,080 価格:¥1,080 OFF : () ポイント : 33pt (3%) 中古価格:¥445より ジャンル:Book 新書 - 発送可能時期:在庫あり。 (2015/07/03 15:20現在) |
この本は、著作権法の全体について分かりやすく紹介しています。
”60分でわかる!”というタイトルだったので、期待はしていなかったのですが、法人著作、著作隣接権、譲渡権、貸与権、罰則などの細かい内容についても、述べられていて、著作権法の全体を知ることができます。
初心者ばかりでなく、著作権法の全体を今一度復習したい人にも最適な本だと感じました。
「クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。」
クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。
監修:福井 健策 出版社:インプレス 発売日:2015/04/24 参考価格:¥1,296 価格:¥1,296 OFF : () ポイント : 39pt (3%) 中古価格:¥1,091より ジャンル:Book 単行本(ソフトカバー) - 発送可能時期:在庫あり。 (2015/07/03 15:26現在) |
インターネットに関わる人には一度は読んで欲しい本です。この本、内容は簡単な感じがしますが、実は著作権法の内容も紹介しており、意外と難しいかもしれません。しかし、その分、著作権法についても、概要を知ることができます。
著作権法以外にも、関係する民法や刑法にも触れており、Twitterのサービス利用規約の説明もあり、インターネットに関わる人には非常に役立つ本です。
なお、私は、「ビジネス著作権検定 上級」の試験勉強の合間に、この本を読んで、頭の整理ができました。一般の人で、ブログ・Twitterなどを活用している人にも有効だと思います。
違法ダウンロードが罰則の対象となることについて(文化庁のホームページから)
文化庁というと固そうなイメージですが、著作権について、分かりやすい内容が数多く紹介されています。
インターネットには、様々な意見がありますが、著作権などの法律に関わる内容については、官公庁や専門家のサイトを参考にすると、より正確な内容が分かりますね。
著作権法について、文化庁はホームページで詳しく紹介しており、また、著作権情報センターもホームページで著作権について様々な情報を提供しています。
文化庁 | 著作権
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/
公益社団法人著作権情報センター CRIC
http://www.cric.or.jp/
下記の文化庁のQ&Aには、「違法ダウンロードの刑事罰化」について、一般用、子ども用の解説があり、簡単に分かりやすく説明されています。興味がある方は、ぜひ、一度見て下さい。
文化庁 | 違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/download_qa/index.html
(1) 違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/download_qa/pdf/dl_qa_ver2.pdf
(2) 違法ダウンロードが罰則の対象となることについて知っておきたいこと(子ども用)
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/download_qa/pdf/dl_qa_child_ver2.pdf
なお、(2)は子ども用に文化庁が作成したものですが、大人にも役立つ内容です。その中から、代表的なものを以下に紹介します。
■(2)のQ1 そもそも違法ダウンロードとは何ですか?
『インターネット上にある音楽や映画の中には、作者(アーティスト)に無断で掲載(アップロード)されたもの(これを海賊版と言います)もあります。
たとえ自分自身で楽しむことが目的であったとしても、海賊版の音楽や映画を、海賊版であると知りながらパソコンなどに取り込むこと(ダウンロード)を「違法ダウンロード」と言い、刑罰はないものの、違法な行為です。
特に、これらの音楽や映画が、CDやDVDとして正規に売られている場合などには、違法ダウンロードが刑罰の対象になる可能性が出てきます。』
■(2)のQ5 海賊版Q5 の音楽や映画を見たり聞いたりするだけで、刑罰の対象になるのですか?
『単に見たり聞いたりすることは、違法ではなく、刑罰の対象にもなりません。法律違反となるのは、あくまでも海賊版だと知りながら、音楽や映画を、録音したり録画したりすることです。』
■(2)のQ7 個人で楽しむためにホームページ上にある写真や漫画を自分のパソコンにコピーする行為
『違法ダウンロードの「ダウンロード」とは、音楽の場合のように録音することや、映画の場合のように録画することをいいます。写真や漫画を自分が見るためにパソコンにコピーすることは、録音や録画に当たりません。』
インターネットには、様々な意見がありますが、著作権などの法律に関わる内容については、官公庁や専門家のサイトを参考にすると、より正確な内容が分かりますね。
著作権法について、文化庁はホームページで詳しく紹介しており、また、著作権情報センターもホームページで著作権について様々な情報を提供しています。
文化庁 | 著作権
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/
公益社団法人著作権情報センター CRIC
http://www.cric.or.jp/
下記の文化庁のQ&Aには、「違法ダウンロードの刑事罰化」について、一般用、子ども用の解説があり、簡単に分かりやすく説明されています。興味がある方は、ぜひ、一度見て下さい。
文化庁 | 違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/download_qa/index.html
(1) 違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/download_qa/pdf/dl_qa_ver2.pdf
(2) 違法ダウンロードが罰則の対象となることについて知っておきたいこと(子ども用)
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/download_qa/pdf/dl_qa_child_ver2.pdf
なお、(2)は子ども用に文化庁が作成したものですが、大人にも役立つ内容です。その中から、代表的なものを以下に紹介します。
■(2)のQ1 そもそも違法ダウンロードとは何ですか?
『インターネット上にある音楽や映画の中には、作者(アーティスト)に無断で掲載(アップロード)されたもの(これを海賊版と言います)もあります。
たとえ自分自身で楽しむことが目的であったとしても、海賊版の音楽や映画を、海賊版であると知りながらパソコンなどに取り込むこと(ダウンロード)を「違法ダウンロード」と言い、刑罰はないものの、違法な行為です。
特に、これらの音楽や映画が、CDやDVDとして正規に売られている場合などには、違法ダウンロードが刑罰の対象になる可能性が出てきます。』
■(2)のQ5 海賊版Q5 の音楽や映画を見たり聞いたりするだけで、刑罰の対象になるのですか?
『単に見たり聞いたりすることは、違法ではなく、刑罰の対象にもなりません。法律違反となるのは、あくまでも海賊版だと知りながら、音楽や映画を、録音したり録画したりすることです。』
■(2)のQ7 個人で楽しむためにホームページ上にある写真や漫画を自分のパソコンにコピーする行為
『違法ダウンロードの「ダウンロード」とは、音楽の場合のように録音することや、映画の場合のように録画することをいいます。写真や漫画を自分が見るためにパソコンにコピーすることは、録音や録画に当たりません。』
違法ダウンロードの刑事罰化 2012年の著作権法改正で家庭での利用にも制限が
2015.9.28 内容を大幅に見なおしました
著作権法を改正する法律が、2012年6月成立。違法ダウンロード行為に対する罰則(違法ダウンロード刑罰化)、DVDなどに用いられる暗号型技術を回避して行う複製が違法(刑事罰はなし)となること、などが盛り込まれました。
改正著作権法は2013年1月1日から施行、違法ダウンロード刑罰化に関する規定や、DVDリッピング違法化にかかわる規定などは、2012年10月1日から施行されています。
今回の改正内容は、一般の人にも関係の深い内容なので、より正確な内容を理解するため、著作権を担当(所掌)している文化庁の公開資料をもとに紹介します。
まずは、ポイントを、以下の記事から抜粋して紹介します。
違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/download_qa/
平成24年通常国会 著作権法改正について 文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/h24_hokaisei/
【情報モラル】著作権教育の取り組み方 著作権法改正|教育マルチメディア
http://www.kknews.co.jp/maruti/news/2012n/0806_4a.html
(1) インターネット上にある音楽や映画の中には、無断で掲載されたもの(海賊版)もあります。たとえ自分自身で楽しむことが目的であったとしても、海賊版の音楽や映画を、海賊版であると知りながらパソコンなどに取り込むこと(ダウンロード)は、違法な行為になります。
(2) 違法にインターネット上に公開されている有償の音楽・映像を、そうと知りながらダウンロードする行為には、2年以下の懲役または200万円以下の罰金、あるいはその両方が課せられることになります。*対象となるのは一般に販売されている音楽や映像を、勝手にアップロードしているサイトからダウンロードすることだけです。
(3) 違法に公開されている音楽や動画をインターネットからダウンロードしてパソコンに保存するの録音・録画は違法ですが、写真のダウンロード録音・録画でないので対象外です。
(4) 公開されているもので違法でない音楽や映像は、これまで通り私的使用目的の複製として著作権者の許諾なくダウンロードすることができます。
(5) 公開されている音楽や映像を聴いたり見たりするだけでは、たとえ違法な音楽や映像であっても、ダウンロードしていないので、著作権侵害には当たりません。
(6) 私的使用目的であっても、暗号型技術を回避して行う複製が違法となること(DVDリッピング違法化)などが盛り込まれています。なお,暗号方式による技術的保護手段は,具体的には,現在DVDに用いられているCSSやBlu-rayに用いられているAACS等が該当します。
■
■ 違法ダウンロードが罰則の対象となることについて知っておきたいこと(文化庁)
■
「違法ダウンロードの刑事罰化」については、下記の文化庁のQ&Aは、一般用、子ども用の解説があり、簡単に分かりやすく説明されています。
違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/download_qa/
(1) 違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/download_qa/pdf/dl_qa_ver2.pdf
(2) 違法ダウンロードが罰則の対象となることについて知っておきたいこと(子ども用)
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/download_qa/pdf/dl_qa_child_ver2.pdf
なお、(2)は子ども用に文化庁が作成したものですが、大人にも役立つ内容です。その中から、代表的なものを以下に紹介します。
■(2)のQ1 そもそも違法ダウンロードとは何ですか?
『しかし、インターネット上にある音楽や映画の中には、作者(アーティスト)に無断で掲載(アップロード)されたもの(これを海賊版と言います)もあります。
たとえ自分自身で楽しむことが目的であったとしても、海賊版の音楽や映画を、海賊版であると知りながらパソコンなどに取り込むこと(ダウンロード)を「違法ダウンロード」と言い、刑罰はないものの、違法な行為です。
特に、これらの音楽や映画が、CDやDVDとして正規に売られている場合などには、違法ダウンロードが刑罰の対象になる可能性が出てきます。』
■(2)のQ5 海賊版の音楽や映画を見たり聞いたりするだけで、刑罰の対象になるのですか?
『単に見たり聞いたりすることは、違法ではなく、刑罰の対象にもなりません。
法律違反となるのは、あくまでも海賊版だと知りながら、音楽や映画を、録音したり録画したりすること
です。』
■(2)のQ7 個人で楽しむためにホームページ上にある写真や漫画を自分のパソコンにコピーする行為
『個人で楽しむ場合は違法ではなく、刑罰の対象にはなりません。
違法ダウンロードの「ダウンロード」とは、音楽の場合のように録音することや、映画の場合のように録画することをいいます。
写真や漫画を自分が見るためにパソコンにコピーすることは、録音や録画に当たりません。』
■
■ 平成24年の著作権法改正の概要
■
「著作権法の一部を改正する法律」が、第180回通常国会において、平成24年6月20日に成立し、同年6月27日に平成24年法律第43号として公布。下記の内容から紹介します。
平成24年通常国会 著作権法改正について 文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/h24_hokaisei/
改正の趣旨は以下です。
(1)いわゆる「写り込み」(付随対象著作物の利用)等に係る規定の整備
(2)国立国会図書館による図書館資料の自動公衆送信等に係る規定の整備
(3)公文書等の管理に関する法律等に基づく利用に係る規定の整備
(4)著作権等の技術的保護手段に係る規定の整備
(5)違法ダウンロードの刑事罰化に係る規定の整備
上記内容は、平成25年1月1日から全て施行されています。
この改正では、違法ダウンロード行為に対する罰則(違法ダウンロード刑罰化)が加えられたほか、DVDなどに用いられる「CSS」などの暗号型技術を回避して行う複製が違法(刑事罰はなし)となること(DVDリッピング違法化)などが盛り込まれています。
上記の記事の中の「改正法Q&A」で改正内容が分かりやすく説明されています。以下、一部紹介します。
■問6-1 暗号方式を技術的保護手段の対象とすることにより,どのような規制が強化されるのでしょうか。(第2条第1項第20号等関係)
『(答)
DVD等に用いられる暗号方式の保護技術を新たに技術的保護手段の対象とすることにより,第30条第1項第2号において,私的使用目的であっても,技術的保護手段の回避により可能となった複製を,その事実を知りながら行う場合には複製権侵害となり,民事上の責任(損害賠償など)を負うこととなります。ただし,刑事罰はありません。
なお,技術的保護手段の用いられていないCDを私的使用目的で複製すること(例えば,携帯用音楽プレーヤーに取り込むこと)は,著作権侵害とはなりません。』
■ 問7-4 違法に配信されている音楽や映像を視聴するだけで,違法となるのでしょうか。
『(答)
違法に配信されている音楽や映像を見たり聞いたりするだけでは,録音又は録画が伴いませんので,違法ではなく,刑罰の対象とはなりません。
違法となるのは,私的使用の目的であっても,著作権又は著作隣接権を侵害する自動公衆送信を受信して行うデジタル方式の録音又は録画(・・・・・・・)を,自らその事実を知りながら行って著作権又は著作隣接権を侵害する行為です。』
■問7-5 「You Tube」などの動画投稿サイトの閲覧についても,その際にキャッシュが作成されるため,違法になるのですか。
『(答)
違法ではなく,刑罰の対象とはなりません。』
《平成24年の著作権法改正内容》
著作権法の一部を改正する法律 概要 文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/h24_hokaisei/pdf/24_houkaisei_horitsu_gaiyou_ver6.pdf
著作権法を改正する法律が、2012年6月成立。違法ダウンロード行為に対する罰則(違法ダウンロード刑罰化)、DVDなどに用いられる暗号型技術を回避して行う複製が違法(刑事罰はなし)となること、などが盛り込まれました。
改正著作権法は2013年1月1日から施行、違法ダウンロード刑罰化に関する規定や、DVDリッピング違法化にかかわる規定などは、2012年10月1日から施行されています。
今回の改正内容は、一般の人にも関係の深い内容なので、より正確な内容を理解するため、著作権を担当(所掌)している文化庁の公開資料をもとに紹介します。
まずは、ポイントを、以下の記事から抜粋して紹介します。
違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/download_qa/
平成24年通常国会 著作権法改正について 文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/h24_hokaisei/
【情報モラル】著作権教育の取り組み方 著作権法改正|教育マルチメディア
http://www.kknews.co.jp/maruti/news/2012n/0806_4a.html
(1) インターネット上にある音楽や映画の中には、無断で掲載されたもの(海賊版)もあります。たとえ自分自身で楽しむことが目的であったとしても、海賊版の音楽や映画を、海賊版であると知りながらパソコンなどに取り込むこと(ダウンロード)は、違法な行為になります。
(2) 違法にインターネット上に公開されている有償の音楽・映像を、そうと知りながらダウンロードする行為には、2年以下の懲役または200万円以下の罰金、あるいはその両方が課せられることになります。*対象となるのは一般に販売されている音楽や映像を、勝手にアップロードしているサイトからダウンロードすることだけです。
(3) 違法に公開されている音楽や動画をインターネットからダウンロードしてパソコンに保存するの録音・録画は違法ですが、写真のダウンロード録音・録画でないので対象外です。
(4) 公開されているもので違法でない音楽や映像は、これまで通り私的使用目的の複製として著作権者の許諾なくダウンロードすることができます。
(5) 公開されている音楽や映像を聴いたり見たりするだけでは、たとえ違法な音楽や映像であっても、ダウンロードしていないので、著作権侵害には当たりません。
(6) 私的使用目的であっても、暗号型技術を回避して行う複製が違法となること(DVDリッピング違法化)などが盛り込まれています。なお,暗号方式による技術的保護手段は,具体的には,現在DVDに用いられているCSSやBlu-rayに用いられているAACS等が該当します。
■
■ 違法ダウンロードが罰則の対象となることについて知っておきたいこと(文化庁)
■
「違法ダウンロードの刑事罰化」については、下記の文化庁のQ&Aは、一般用、子ども用の解説があり、簡単に分かりやすく説明されています。
違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/download_qa/
(1) 違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/download_qa/pdf/dl_qa_ver2.pdf
(2) 違法ダウンロードが罰則の対象となることについて知っておきたいこと(子ども用)
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/download_qa/pdf/dl_qa_child_ver2.pdf
なお、(2)は子ども用に文化庁が作成したものですが、大人にも役立つ内容です。その中から、代表的なものを以下に紹介します。
■(2)のQ1 そもそも違法ダウンロードとは何ですか?
『しかし、インターネット上にある音楽や映画の中には、作者(アーティスト)に無断で掲載(アップロード)されたもの(これを海賊版と言います)もあります。
たとえ自分自身で楽しむことが目的であったとしても、海賊版の音楽や映画を、海賊版であると知りながらパソコンなどに取り込むこと(ダウンロード)を「違法ダウンロード」と言い、刑罰はないものの、違法な行為です。
特に、これらの音楽や映画が、CDやDVDとして正規に売られている場合などには、違法ダウンロードが刑罰の対象になる可能性が出てきます。』
■(2)のQ5 海賊版の音楽や映画を見たり聞いたりするだけで、刑罰の対象になるのですか?
『単に見たり聞いたりすることは、違法ではなく、刑罰の対象にもなりません。
法律違反となるのは、あくまでも海賊版だと知りながら、音楽や映画を、録音したり録画したりすること
です。』
■(2)のQ7 個人で楽しむためにホームページ上にある写真や漫画を自分のパソコンにコピーする行為
『個人で楽しむ場合は違法ではなく、刑罰の対象にはなりません。
違法ダウンロードの「ダウンロード」とは、音楽の場合のように録音することや、映画の場合のように録画することをいいます。
写真や漫画を自分が見るためにパソコンにコピーすることは、録音や録画に当たりません。』
■
■ 平成24年の著作権法改正の概要
■
「著作権法の一部を改正する法律」が、第180回通常国会において、平成24年6月20日に成立し、同年6月27日に平成24年法律第43号として公布。下記の内容から紹介します。
平成24年通常国会 著作権法改正について 文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/h24_hokaisei/
改正の趣旨は以下です。
(1)いわゆる「写り込み」(付随対象著作物の利用)等に係る規定の整備
(2)国立国会図書館による図書館資料の自動公衆送信等に係る規定の整備
(3)公文書等の管理に関する法律等に基づく利用に係る規定の整備
(4)著作権等の技術的保護手段に係る規定の整備
(5)違法ダウンロードの刑事罰化に係る規定の整備
上記内容は、平成25年1月1日から全て施行されています。
この改正では、違法ダウンロード行為に対する罰則(違法ダウンロード刑罰化)が加えられたほか、DVDなどに用いられる「CSS」などの暗号型技術を回避して行う複製が違法(刑事罰はなし)となること(DVDリッピング違法化)などが盛り込まれています。
上記の記事の中の「改正法Q&A」で改正内容が分かりやすく説明されています。以下、一部紹介します。
■問6-1 暗号方式を技術的保護手段の対象とすることにより,どのような規制が強化されるのでしょうか。(第2条第1項第20号等関係)
『(答)
DVD等に用いられる暗号方式の保護技術を新たに技術的保護手段の対象とすることにより,第30条第1項第2号において,私的使用目的であっても,技術的保護手段の回避により可能となった複製を,その事実を知りながら行う場合には複製権侵害となり,民事上の責任(損害賠償など)を負うこととなります。ただし,刑事罰はありません。
なお,技術的保護手段の用いられていないCDを私的使用目的で複製すること(例えば,携帯用音楽プレーヤーに取り込むこと)は,著作権侵害とはなりません。』
■ 問7-4 違法に配信されている音楽や映像を視聴するだけで,違法となるのでしょうか。
『(答)
違法に配信されている音楽や映像を見たり聞いたりするだけでは,録音又は録画が伴いませんので,違法ではなく,刑罰の対象とはなりません。
違法となるのは,私的使用の目的であっても,著作権又は著作隣接権を侵害する自動公衆送信を受信して行うデジタル方式の録音又は録画(・・・・・・・)を,自らその事実を知りながら行って著作権又は著作隣接権を侵害する行為です。』
■問7-5 「You Tube」などの動画投稿サイトの閲覧についても,その際にキャッシュが作成されるため,違法になるのですか。
『(答)
違法ではなく,刑罰の対象とはなりません。』
《平成24年の著作権法改正内容》
著作権法の一部を改正する法律 概要 文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/h24_hokaisei/pdf/24_houkaisei_horitsu_gaiyou_ver6.pdf
著作権早分かり講座 ~著作権の概要と他人の文章・画像の使い方
まず、著作権のポイントを紹介します。著作権は複雑ですが、その中から、私達の日常に必要な内容を紹介しますので、ガマンして見てください。
著作権法を簡単に言うと以下のようになります。
「苦労して作成した文章・画像などが勝手に利用されるのを防ぎ、また、他人が作成したものを利用する場合の注意事項を定めた法律」
著作権法は敷居が高いですが、インターネットで情報発信をするかぎり、この「著作権」を無視することはできません。
なお、著作権法には、「私的利用の範囲ならば他人が作成したものは利用可能」という原則があります。これは「個人・家庭などの狭い範囲」であれば利用可能ということです。 会社や公の場で、他人が作成したものを勝手に利用することはできません。
インターネットの場合、たとえ、個人による情報発信でも、その情報は世界中に発信されるため、「私的利用の範囲」の範囲を超え、他人が作成したもの(文章・画像など)を、自分のホームページ・ブログ・SNS等に勝手に利用すると著作権違反になりますので、注意が必要です。
■ 著作権とは
他人が作成した画像、文章、音楽データ等(著作物)は作成者(著作権者)のもので、法律"著作権法"で守られている著作物です。
その為、他人が作成したものを勝手に利用することは、"複製権(コピーして利用する権利)"などの著作権で規定された権利を侵害し、著作権に違反したことになります。
もし、著作権法違反の場合、「最高で懲役10年又は1000万円以下の罰金、あるにはその両方」で、窃盗罪と同じ重さの刑罰になっています。
なお、著作権には「両罰規定」があり、法人の代表者、従業員等が著作権侵害行為をしたときは、行為者のほか、当該法人も3億円以下の罰金に処せられます。
(1) 著作権・出版権・著作隣接権の侵害
・・・10年以下の懲役又は1,000万円以下の罰金
(2) 著作者人格権・実演家人格権の侵害
・・・5年以下の懲役又は500万円以下の罰金
■ 著作権で守られている権利とは
著作権で守られている権利には大きく、次の2つがあります。通常、著作権というと「著作権財産権」のことを言いますが、著作者の人格的利益を保護する「著作者人格権」もあるので注意が必要です。
(1) 著作権財産権 -著作物の利用を許諾したり禁止する権利(経済的に「損をしない」こと)
(2) 著作者人格権 -著作者の人格的利益を保護する権利(精神的に「傷つけられない」こと)
著作権財産権には多くの権利がありますが、以下の2つが代表的です。
(1) 複製権・・・著作物を複製する権利のことで,著作権の最大の目的です。
(2) 公衆送信権・・著作物を公衆に対して送信する権利です。
著作者人格権には以下の3つがあります
(1) 公表権・・著作物を公表するかしないかを決定できる権利
(2) 氏名表示権・・著作者名を表示するかしないか、表示する場合にどのように表示するかを決定できる権利
(3) 同一性保持権・・著作物の内容や題号を、自分の意に反して無断で改変されない権利
■ 特に注意したい「複製権」と「自動公衆送信権」
著作権法は、著作物に、いろいろな種類の権利を定めていますが、インターネットで特に重要な権利は、「複製権」と「自動公衆送信権」です。
「複製権」は、「著作物のコピーを作成する権利」です。この権利が作成者(著作権者)に与えられているために、他人の著作物のコピーを作ったら、著作権者の権利を侵害することになります。
ホームページ上の文字、写真などは著作権法上の著作物ですので、こうしたものを勝手にコピーして、自己のホームページに取り込むなどの行為は、著作権者の「複製権」を侵害するということになります
次に、重要な権利は、「自動公衆送信権」で、作成したものを、ホームページ・ブログ・SNS等で公衆に情報発信する権利です。なお、これには、「送信する行為」だけでなく、インターネットにデータをアップロードすることを意味する「送信可能化」という行為にまで及びます。
以上のことから、他人が作成したものを無断でコピーし、インターネット上に公開すると、「複製権」及び、「自動公衆送信権」を侵害するということになります。
■ 他人の文章を利用する場合の注意事項(引用)
他人が作成した文章は、ある条件を守れば、引用し利用することが可能です。
自分のオリジナルの文章が多くを占め、自分の文章の説明や補強として、他人の文章を利用する(引いてくる)というのが引用です。以下に引用時の注意事項を示します。
(1) 主従関係
自分の著作が主で、引用される著作が従であること。量的にも質的にも自分の著作が主であることが必要。
(2) 必然性があり最小限度
引用が自分の著作に不可欠であり、かつ必要最小限度の引用であること。
(3) 明瞭区分性
かぎ括弧をつけるなど,「自分の著作物」と「引用部分」とを明確に区別すること。
(4) 出所、著作者名の明記
引用する著作物の書名、著作者名などを明記し、出所が明確に分かること。
例)本からの引用の場合・・・“『書名』著者名、発行所名、発行年、引用ページ”のように記述
ホームページからの引用の場合・・・“ホームページ名(制作者)、URL”を記述する。
(5) 引用部分の同一性保持権
引用する場合に、原文そのままで引用すること。なお、途中を省略する場合は“(中略)”などと明記する。
■他人のホームページからの画像の利用
他人が作成した画像データを勝手に利用するのは著作権侵害になるので、注意が必要です。
なお、”画像利用はフリー”と明言している場合は利用してよいですが、この場合、”利用時の注意事項”を充分確認することが必要です。
例えば、”利用時の注意事項”に、「画像はフリーですが、そのまま使うことを条件にフリーにしています。画像の大きさや縦横の比率を変えて利用しないで下さい」という注意書きがある場合があります。この場合、画像を利用するときは、元の画像のままで利用しないといけません。
■ キャラクターの画像
キャラクターの画像は著作権上の問題があるので、ホームページ・ブログ・SNS等には基本的には掲載できません。マンガなどからコピーしたものをそのまま使った場合は、明らかな複製ですから、無断で利用できません。
■ CD等の音楽をインターネットに公開するのは違法
CDなどに収録された曲をデジタル化(MP3等)して公開しているホームページがありますが、これは著作権を侵害した、違法な行為です。
自分の私的な範囲であれば、CDなどの音楽をデジタル化(MP3等)して利用するのはOKですが、これをインターネット上に公開するのは、私的な範囲を超え、違法になります。
■ 肖像権(しょうぞうけん)
「肖像権」というのは誰でも持っている権利で、むやみに自分の写真や名前などを公表されて、嫌な思いをしないための権利です。
各個人は、人格的権利の一貫として、自分の顔写真や肖像画(似顔絵も含む)は、自分の知らないところで勝手に使われないようにする権利を持っているということです。
従って、他人を映した写真、肖像画の類をWebページ等に掲載する場合には、映っている本人の許諾が必要です。この肖像権は、どこの法律にも出てきませんが、著作権法上の問題として良く議論されます。
■ パブリシティ権
さらに、タレント等の有名人の場合、顔写真や名前を使って利益を得ることができるので、肖像権以外に氏名・肖像を利用する権利、パブリシティ権というものがあります。
パブリシティ権は、有名人の氏名・肖像は、コマーシャル等に利用することで経済的な利益を上げることができるので、それを保護しようというものです。
そのため、有名人の写真を無断でホームページ・ブログ・SNS等に使用することは、パブリシティ権の侵害となるので、基本的に有名人の写真は載せてはいけません。
有名人の写真を利用する場合には、写真の著作権者のみならず、写真の被写体である有名人の承諾を得なければなりません。
著作権法を簡単に言うと以下のようになります。
「苦労して作成した文章・画像などが勝手に利用されるのを防ぎ、また、他人が作成したものを利用する場合の注意事項を定めた法律」
著作権法は敷居が高いですが、インターネットで情報発信をするかぎり、この「著作権」を無視することはできません。
なお、著作権法には、「私的利用の範囲ならば他人が作成したものは利用可能」という原則があります。これは「個人・家庭などの狭い範囲」であれば利用可能ということです。 会社や公の場で、他人が作成したものを勝手に利用することはできません。
インターネットの場合、たとえ、個人による情報発信でも、その情報は世界中に発信されるため、「私的利用の範囲」の範囲を超え、他人が作成したもの(文章・画像など)を、自分のホームページ・ブログ・SNS等に勝手に利用すると著作権違反になりますので、注意が必要です。
■ 著作権とは
他人が作成した画像、文章、音楽データ等(著作物)は作成者(著作権者)のもので、法律"著作権法"で守られている著作物です。
その為、他人が作成したものを勝手に利用することは、"複製権(コピーして利用する権利)"などの著作権で規定された権利を侵害し、著作権に違反したことになります。
もし、著作権法違反の場合、「最高で懲役10年又は1000万円以下の罰金、あるにはその両方」で、窃盗罪と同じ重さの刑罰になっています。
なお、著作権には「両罰規定」があり、法人の代表者、従業員等が著作権侵害行為をしたときは、行為者のほか、当該法人も3億円以下の罰金に処せられます。
(1) 著作権・出版権・著作隣接権の侵害
・・・10年以下の懲役又は1,000万円以下の罰金
(2) 著作者人格権・実演家人格権の侵害
・・・5年以下の懲役又は500万円以下の罰金
■ 著作権で守られている権利とは
著作権で守られている権利には大きく、次の2つがあります。通常、著作権というと「著作権財産権」のことを言いますが、著作者の人格的利益を保護する「著作者人格権」もあるので注意が必要です。
(1) 著作権財産権 -著作物の利用を許諾したり禁止する権利(経済的に「損をしない」こと)
(2) 著作者人格権 -著作者の人格的利益を保護する権利(精神的に「傷つけられない」こと)
著作権財産権には多くの権利がありますが、以下の2つが代表的です。
(1) 複製権・・・著作物を複製する権利のことで,著作権の最大の目的です。
(2) 公衆送信権・・著作物を公衆に対して送信する権利です。
著作者人格権には以下の3つがあります
(1) 公表権・・著作物を公表するかしないかを決定できる権利
(2) 氏名表示権・・著作者名を表示するかしないか、表示する場合にどのように表示するかを決定できる権利
(3) 同一性保持権・・著作物の内容や題号を、自分の意に反して無断で改変されない権利
■ 特に注意したい「複製権」と「自動公衆送信権」
著作権法は、著作物に、いろいろな種類の権利を定めていますが、インターネットで特に重要な権利は、「複製権」と「自動公衆送信権」です。
「複製権」は、「著作物のコピーを作成する権利」です。この権利が作成者(著作権者)に与えられているために、他人の著作物のコピーを作ったら、著作権者の権利を侵害することになります。
ホームページ上の文字、写真などは著作権法上の著作物ですので、こうしたものを勝手にコピーして、自己のホームページに取り込むなどの行為は、著作権者の「複製権」を侵害するということになります
次に、重要な権利は、「自動公衆送信権」で、作成したものを、ホームページ・ブログ・SNS等で公衆に情報発信する権利です。なお、これには、「送信する行為」だけでなく、インターネットにデータをアップロードすることを意味する「送信可能化」という行為にまで及びます。
以上のことから、他人が作成したものを無断でコピーし、インターネット上に公開すると、「複製権」及び、「自動公衆送信権」を侵害するということになります。
■ 他人の文章を利用する場合の注意事項(引用)
他人が作成した文章は、ある条件を守れば、引用し利用することが可能です。
自分のオリジナルの文章が多くを占め、自分の文章の説明や補強として、他人の文章を利用する(引いてくる)というのが引用です。以下に引用時の注意事項を示します。
(1) 主従関係
自分の著作が主で、引用される著作が従であること。量的にも質的にも自分の著作が主であることが必要。
(2) 必然性があり最小限度
引用が自分の著作に不可欠であり、かつ必要最小限度の引用であること。
(3) 明瞭区分性
かぎ括弧をつけるなど,「自分の著作物」と「引用部分」とを明確に区別すること。
(4) 出所、著作者名の明記
引用する著作物の書名、著作者名などを明記し、出所が明確に分かること。
例)本からの引用の場合・・・“『書名』著者名、発行所名、発行年、引用ページ”のように記述
ホームページからの引用の場合・・・“ホームページ名(制作者)、URL”を記述する。
(5) 引用部分の同一性保持権
引用する場合に、原文そのままで引用すること。なお、途中を省略する場合は“(中略)”などと明記する。
■他人のホームページからの画像の利用
他人が作成した画像データを勝手に利用するのは著作権侵害になるので、注意が必要です。
なお、”画像利用はフリー”と明言している場合は利用してよいですが、この場合、”利用時の注意事項”を充分確認することが必要です。
例えば、”利用時の注意事項”に、「画像はフリーですが、そのまま使うことを条件にフリーにしています。画像の大きさや縦横の比率を変えて利用しないで下さい」という注意書きがある場合があります。この場合、画像を利用するときは、元の画像のままで利用しないといけません。
■ キャラクターの画像
キャラクターの画像は著作権上の問題があるので、ホームページ・ブログ・SNS等には基本的には掲載できません。マンガなどからコピーしたものをそのまま使った場合は、明らかな複製ですから、無断で利用できません。
■ CD等の音楽をインターネットに公開するのは違法
CDなどに収録された曲をデジタル化(MP3等)して公開しているホームページがありますが、これは著作権を侵害した、違法な行為です。
自分の私的な範囲であれば、CDなどの音楽をデジタル化(MP3等)して利用するのはOKですが、これをインターネット上に公開するのは、私的な範囲を超え、違法になります。
■ 肖像権(しょうぞうけん)
「肖像権」というのは誰でも持っている権利で、むやみに自分の写真や名前などを公表されて、嫌な思いをしないための権利です。
各個人は、人格的権利の一貫として、自分の顔写真や肖像画(似顔絵も含む)は、自分の知らないところで勝手に使われないようにする権利を持っているということです。
従って、他人を映した写真、肖像画の類をWebページ等に掲載する場合には、映っている本人の許諾が必要です。この肖像権は、どこの法律にも出てきませんが、著作権法上の問題として良く議論されます。
■ パブリシティ権
さらに、タレント等の有名人の場合、顔写真や名前を使って利益を得ることができるので、肖像権以外に氏名・肖像を利用する権利、パブリシティ権というものがあります。
パブリシティ権は、有名人の氏名・肖像は、コマーシャル等に利用することで経済的な利益を上げることができるので、それを保護しようというものです。
そのため、有名人の写真を無断でホームページ・ブログ・SNS等に使用することは、パブリシティ権の侵害となるので、基本的に有名人の写真は載せてはいけません。
有名人の写真を利用する場合には、写真の著作権者のみならず、写真の被写体である有名人の承諾を得なければなりません。
著作権って、なぜ必要なの?
インターネットを始めたのが、今から十数年前。 インターネット始めて、しばらくしてから、ホームページ公開をスタートしました。
しかし、そこで悩んだのが、他人の文章や画像って、勝手に使えないんだろうなあ?ということでした。その時から、少しづつ著作権に興味を持ち始めました。
なお、ホームページを公開して、しばらくして、あるサイトに見事な花の画像があり、フリー画像とあったので、気楽に画像のサイズを変更して、自分のホームページに貼り付けて、公開しました。
しかし・・・・ある時、「あなたは不正な画像の使い方をしています!」と画像の作者からメール。 私は、「エッ?フリーな画像じゃなかったの?」と思いいつつ、画像を削除しました。
ところが、その方のホームページで、画像の利用規定を見たら、「自由に使っていいです。ただし、画像のサイズは変えないでください」とありました。フリーの画像でも、使う前に利用規定を、おっくうがらずに、必ずみないといけないと、この時に痛感しました。
実は、著作権の中には、文章や画像などの著作物について、勝手にコピーして公開してはいけないという”複製権”以外に、画像などの作者(著作権法では、著作者)の権利として、勝手に改変(変形など)してはいけないという“同一性保持権”があります。
(注)なお、他の人の文章は、”引用”であれば利用しても良いという内容が著作権法には規定されています。
引用(著作権法第32条)
自分の著作物に、引用の目的上正当な範囲内で、他人の著作物を引用して利用することができる。 詳しくは《補足》を参照下さい。
「勝手にコピーしてはいけない」というのは、著作権を詳しく知らなくても、予想できましたが、この“同一性保持権”というのは、著作権を勉強して、始めて分かりました。
最近は、ホームページ、ブログ、SNSなどで、多くの人がインターネットで情報発信するようになり、他の人が作成した文章や画像なども簡単に利用できます。
しかし、作成されたものは、時間をかけて苦心して創られたものですね。やはり、勝手に利用するのは問題があり、著作権法上、違法となる場合が多々あります。
私は、以前、SNSのコミュニティで、自分が何日もかけて作成した記事を、別なコミュニティで全文使われた経験があります。このときは、本当に悔しかったですね。
「著作権法」と聞くと、それだけで難しいという印象を持ちますが、ポイントは次です。
「苦労して作成した文章・画像などが勝手に利用されるのを防ぎ、また、他人が作成したものを利用する場合の注意事項を定めた法律」
なお、著作権法は、「あれはダメ、これはダメ」という法律ではありません。「この場合は、他の人の著作物を使ってもいいよ」という例外規定もたくさんあります。
著作権は敷居が高いですが、インターネットで情報発信をするかぎり、この「著作権」を無視することはできません。
このブログでは、この著作権について、私が経験したこと、学んだことを、身近な事例で紹介していきたいと思います。
《補足》「引用」とは
他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には、以下の事項に注意しなければなりません。
(1) 主従関係 自分の著作が主で、引用される著作が従であること。量的にも質的にも自分の著作が主であることが必要。
(2) 必然性があり最小限度 引用が自分の著作に不可欠であり、かつ必要最小限度の引用であること。
(3) 明瞭区分性 かぎ括弧をつけるなど,「自分の著作物」と「引用部分」とを明確に区別すること。
(4) 出所、著作者名の明記 引用する著作物の書名、著作者名などを明記し、出所が明確に分かること。
例)本からの引用の場合・・・“『書名』著者名、発行所名、発行年、引用ページ”のように記述
ホームページからの引用の場合・・・“ホームページ名(制作者)、URL”を記述する。
(5) 引用部分の同一性保持権 引用する場合に、原文そのままで引用すること。なお、途中を省略する場合は“(中略)”などと明記する。
(引用)
著作権法 第三十二条 「公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。」
しかし、そこで悩んだのが、他人の文章や画像って、勝手に使えないんだろうなあ?ということでした。その時から、少しづつ著作権に興味を持ち始めました。
なお、ホームページを公開して、しばらくして、あるサイトに見事な花の画像があり、フリー画像とあったので、気楽に画像のサイズを変更して、自分のホームページに貼り付けて、公開しました。
しかし・・・・ある時、「あなたは不正な画像の使い方をしています!」と画像の作者からメール。 私は、「エッ?フリーな画像じゃなかったの?」と思いいつつ、画像を削除しました。
ところが、その方のホームページで、画像の利用規定を見たら、「自由に使っていいです。ただし、画像のサイズは変えないでください」とありました。フリーの画像でも、使う前に利用規定を、おっくうがらずに、必ずみないといけないと、この時に痛感しました。
実は、著作権の中には、文章や画像などの著作物について、勝手にコピーして公開してはいけないという”複製権”以外に、画像などの作者(著作権法では、著作者)の権利として、勝手に改変(変形など)してはいけないという“同一性保持権”があります。
(注)なお、他の人の文章は、”引用”であれば利用しても良いという内容が著作権法には規定されています。
引用(著作権法第32条)
自分の著作物に、引用の目的上正当な範囲内で、他人の著作物を引用して利用することができる。 詳しくは《補足》を参照下さい。
「勝手にコピーしてはいけない」というのは、著作権を詳しく知らなくても、予想できましたが、この“同一性保持権”というのは、著作権を勉強して、始めて分かりました。
最近は、ホームページ、ブログ、SNSなどで、多くの人がインターネットで情報発信するようになり、他の人が作成した文章や画像なども簡単に利用できます。
しかし、作成されたものは、時間をかけて苦心して創られたものですね。やはり、勝手に利用するのは問題があり、著作権法上、違法となる場合が多々あります。
私は、以前、SNSのコミュニティで、自分が何日もかけて作成した記事を、別なコミュニティで全文使われた経験があります。このときは、本当に悔しかったですね。
「著作権法」と聞くと、それだけで難しいという印象を持ちますが、ポイントは次です。
「苦労して作成した文章・画像などが勝手に利用されるのを防ぎ、また、他人が作成したものを利用する場合の注意事項を定めた法律」
なお、著作権法は、「あれはダメ、これはダメ」という法律ではありません。「この場合は、他の人の著作物を使ってもいいよ」という例外規定もたくさんあります。
著作権は敷居が高いですが、インターネットで情報発信をするかぎり、この「著作権」を無視することはできません。
このブログでは、この著作権について、私が経験したこと、学んだことを、身近な事例で紹介していきたいと思います。
《補足》「引用」とは
他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には、以下の事項に注意しなければなりません。
(1) 主従関係 自分の著作が主で、引用される著作が従であること。量的にも質的にも自分の著作が主であることが必要。
(2) 必然性があり最小限度 引用が自分の著作に不可欠であり、かつ必要最小限度の引用であること。
(3) 明瞭区分性 かぎ括弧をつけるなど,「自分の著作物」と「引用部分」とを明確に区別すること。
(4) 出所、著作者名の明記 引用する著作物の書名、著作者名などを明記し、出所が明確に分かること。
例)本からの引用の場合・・・“『書名』著者名、発行所名、発行年、引用ページ”のように記述
ホームページからの引用の場合・・・“ホームページ名(制作者)、URL”を記述する。
(5) 引用部分の同一性保持権 引用する場合に、原文そのままで引用すること。なお、途中を省略する場合は“(中略)”などと明記する。
(引用)
著作権法 第三十二条 「公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。」
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